NISAの2つの枠とは?
新しいNISAには、つみたて投資枠と成長投資枠の2つがあります。 金融庁の資料では、この2つの枠は同じ口座の中で併用できると整理されています。
それぞれの枠は、対象となる商品や年間の投資枠が異なります。 自分の資産形成の目的や続けやすさに合わせて、組み合わせて使うのが基本です。
つみたて投資枠と成長投資枠の違い
金融庁の資料では、2つの枠の違いが次のように整理されています。
| 項目 | つみたて投資枠 | 成長投資枠 |
|---|---|---|
| 年間投資枠 | 120万円 | 240万円 |
| 非課税保有期間 | 無期限 | 無期限 |
| 非課税保有限度額(総枠) | 1,800万円(うち成長投資枠は1,200万円) | 1,200万円(内数) |
| 投資対象商品 | 長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託(金融庁の基準を満たしたもの) | 上場株式・投資信託など(一部除外あり) |
| 投資方法 | 定期的に定額を積み立て | 自由 |
| 対象年齢 | 18歳以上 | 18歳以上 |
成長投資枠の対象商品からは、整理・監理銘柄や、信託期間20年未満・毎月分配型の投資信託、デリバティブ取引を用いた一定の投資信託などが除外されます。
つみたて投資枠の特徴
つみたて投資枠は、長期の積立・分散投資に向いた一定の投資信託に絞られているのが特徴です。 金融庁の基準を満たした投資信託のみが対象になっているため、初心者でも商品を選びやすくなっています。
金融庁の資料で示されている「長期・積立・分散」の考え方に沿って、毎月決まった金額を続けて投資する方法が基本です。
成長投資枠の特徴
成長投資枠は、長期の積立・分散投資に適した投資信託のほか、上場株式や、つみたて投資枠より幅広い投資信託からも選べる枠です。 年間投資枠は240万円までで、定期的な積立だけでなく自由なタイミングでの投資も可能です。
ただし、整理・監理銘柄や、毎月分配型の投資信託、デリバティブ取引を用いた一定の投資信託などは除外されます。 また、金融機関による回転売買の勧誘行為への監督が金融庁によって行われています。
どちらの枠を優先するべきか
金融庁の資料では、長期・積立・分散投資と非課税制度の組み合わせが、元本割れリスクの軽減と効率的な資産形成のキーワードとして示されています。 そのため、まずはつみたて投資枠を中心に始めると、無理なく続けやすくなります。
判断のしやすい順序は次のとおりです。
- つみたて投資枠を中心に積立をはじめる 金融庁の基準を満たした投資信託から選び、毎月続ける金額を決めます。
- 続けられる金額に整える 生活資金や近い将来使うお金を確保したうえで、無理のない金額にします。
- 余裕が出てきたら成長投資枠を組み合わせる 個別株や、つみたて対象外の投資信託も使いたい場合に追加します。
よくある誤解
つみたて投資枠と成長投資枠について、よく見かける誤解を整理します。
- 「成長投資枠の方が常に有利」 → 年間投資枠は大きい一方、対象商品の幅が広く、商品ごとのリスクの違いも大きくなります。
- 「2つの枠は別々の金融機関で使える」 → 1つの金融機関でまとめて利用することになります(年単位で金融機関の変更は可能です)。
- 「枠を使い切ったら一生終わり」 → 商品を売却した場合、翌年以降に簿価分の非課税枠を再利用できます。
まとめ
- 新しいNISAは、つみたて投資枠と成長投資枠を併用して、年間最大360万円・生涯1,800万円まで投資できます。
- 長期・積立・分散の考え方に沿って、まずはつみたて投資枠を中心に少額から始め、続けやすい範囲で成長投資枠を組み合わせるのが基本です。
参考・出典
- NISA特設ウェブサイト|金融庁
- 資産運用立国について|金融庁
- 金融庁「基礎から学べる金融ガイド」(PDF)
- 金融庁「最低限身に付けたい金融リテラシー(応用編)4.『貯める・増やす』〜資産形成」(PDF)