住民税とは?

住民税は、住んでいる都道府県や市区町村に納める税金です。「都道府県民税」「市区町村民税」があります。

前年の所得(1月〜12月の利益)をもとに計算し、1月1日時点で住民票がある自治体に、まとめて納めます。

ポイント 住民税は、地域のごみ処理や警察、消防、教育などの公共サービスに使われます。

住民税の決まり方

住民税の決まり方は、以下の3パターンです。

会社員などの給与所得者

勤務先の会社が年末調整を行い、従業員の給与支払額をまとめた「給与支払報告書」を市区町村へ提出します。 これにより、個人で確定申告をしなくても住民税が決定します。

確定申告した場合

所得税の確定申告書を税務署に提出すると、そのデータが1月1日時点で住んでいる市区町村に送られます。市区町村は確定申告のデータを基に、住民税の金額を計算して決定します。

確定申告をしない場合

所得税の確定申告をする必要がない人(例:公的年金のみで一定以下の収入の方など)でも、住民税の軽減を受けたり、国民健康保険料の算定を正しく行ったりするために、市区町村役場で「住民税申告」のみを行う場合があります。

住民税申告は、申告書を役所の窓口に提出するかまたは郵送が必要です。提出期限は、所得税の申告と同じで原則3月15日です。

住民税の金額・計算方法

住民税は、以下の2つで計算します。

項目内容金額の目安
所得割(しょとくわり)前年の所得に応じて決まる分所得の約10%
均等割(きんとうわり)全員が等しく負担する分年間5,000円前後

住民税の計算式

  1. 所得金額を計算する
    • 収入から必要経費を引く
  2. 課税所得(かぜいしょとく)を計算する
    • 所得金額から所得控除(しょとくこうじょ)を引く
  3. 課税所得から税金額を計算する
    • 課税所得に10%をかけ、均等割を足す
    • 税額控除(ぜいがくこうじょ)を引く

計算式は以下の通りです。

住民税 = (所得金額 − 所得控除) × 税率(10%) − 税額控除 + 均等割
補足 所得控除とは、家族構成や病気などの事情に合わせて税金を安くする仕組みです。税額控除は、住宅ローン控除やふるさと納税などが当てはまります。

住民税の年収別シミュレーション

単身世帯(扶養家族なし)で、社会保険料を除いた一般的な控除を利用した場合の目安です。 住んでいる地域によって金額は多少前後します。

年収(額面)住民税の目安(年額)
300万円約115,000円
400万円約175,000円
500万円約245,000円
700万円約380,000円

住民税がかからない「非課税」とは

所得が一定の金額より低い場合、住民税はかかりません。 これを住民税非課税(じゅうみんぜいひかぜい)と呼びます。

非課税になる基準は、住んでいる市区町村や家族の人数で決まります。 例えば単身者の場合、前年の合計所得が45万円以下であれば非課税です。

2026年の「年収の壁」の変化

2026年度の改正により、非課税(ひかぜい)の基準が緩和されました。 給与収入が110万円以下であれば、原則として住民税はかかりません。

ポイント 住民税が非課税になると、国民健康保険料が安くなるなどのメリットがあります。

住民税をいつ、どうやって納めるか

納付方法は、働き方で2つのパターンに分かれます。

会社員などの給与所得者

会社員は「特別徴収(とくべつちょうしゅう)」という方法で納めます。 毎月の給料から、会社が代わりに住民税を差し引いて自治体に納めます。自分で手続きする必要はありません。

時期内容
5月ごろ会社から「住民税決定通知書」が渡されます
6月〜翌年5月給与から住民税の天引きが行われます

フリーランスや自営業者

自分で納める場合は「普通徴収(ふつうちょうしゅう)」という方法で納めます。 自治体から届く納税通知書(のうぜいつうちしょ)を使い、自分で納付します。 原則として、1年分を4回に分けて納めます。第1期の期限までに、全額を一括で納付することもできます。

時期内容
5月ごろ自宅へ「納税通知書」と「納付書」が届く
6月末第1期支払い
8月末第2期支払い
10月末第3期支払い
翌年1月末第4期支払い

支払い方法は、以下から選べます。

  • コンビニ・金融機関の窓口
  • 口座振替(自動引き落とし)
  • クレジットカード(手数料がかかる場合があります)
  • スマホ決済アプリ(PayPay、d払いなど)
  • eL-QR(エルキューアール)を利用した電子納付
注意 納付期限を過ぎると延滞金が発生するため、忘れずに納めましょう。

退職したときの住民税はどうなる?

会社を辞めると、給料からの天引き(特別徴収)ができなくなります。その場合は、残りの住民税を自分で納める普通徴収に切り替わります。

  • 6月から12月に退職:残りの分を自分で納めるか、最後の給料からまとめて引くか選べます。
  • 1月から4月に退職:原則として、最後の給料から5月分まで一括で引かれます。
補足 転職先が決まっている場合は、新しい会社で引き続き天引き(特別徴収)を利用できます。

まとめ

  • 住民税は地域のサービスを支えるための税金で、前年の所得をもとに計算します。
  • 会社員は給料から天引きされ、自営業者は自分で納めます。
  • 自分がいくら払っているかは、毎年5月〜6月ごろに届く通知書で確認できます。

参考・出典